要求〜機能〜実現手段を明確化、関連付けながらのシステム設計の実現
新しい価値を生み出すことは容易ではありません。そのためにブレストなどの手法もありますが、論理的に検討したほうが、発想案も広がります。なぜならば、その製品が使用されるシーンを想定できるからです。シーンを明確化することにより、ユーザーが何に困っていて、何をしたいか。潜在ニーズはなにか。を検討できるようにする。
このようなシステム設計手法の活用により、新しい価値発想を生み出しやすくしています。
また、製品が高度化・複雑化し、技術担当者の専門性が細分化することで、製品全体を俯瞰することが難しくなっています。結果、全体から考えずに自分の担当領域のみを考え、周辺部品に思わぬ影響を及ぼしてしまう、要求の精査が不十分のまま実現手段検討に着手するために、捉えるべき顧客要求が漏れて顧客要求を開発目標や機能に落とし込めずに開発が進んでしまう、これら手戻りをシステム設計を行うことで防止します。
要求分析、機能設計、実現手段の検討を進めるにあたり、各種ダイアグラム・要素ブロック図や状態遷移図・機能ブロック図等を活用し検討を進めることで、要求ー機能ー実現手段を繋げます。結果として、技術ばらしツリーが自動的に作成され、これを段階的に詳細化していくことでシステム設計を進めることができます。
システム設計を進めるには、多くのステップが必要です。
あくまで1例とはなりますが、下記に実施例を挙げ説明いたします。
製品が利用される時間および空間を検討し整理します
時間軸、空間軸の直交表マトリクスを利用することで、 シーンの検討が行いやすくなります
シーンについてアクター、アクター要求を抽出し、 システムとの相互作用関係を整理します
製品要求を実現するための、概略機能(システム機能)を抽出して、概略機能の流れをブロック図で検討します
要素で作成したL1システムの実現手段を要素ブロック図で検討します
L1機能を詳細化しL2機能を抽出し、機能ブロック図で機能間の検討します
システムを構成するサブシステムを洗い出し、実現手段を検討します
サブシステムに関して要素ブロック図で要素間の流れを検討します
検討した項目に対して、齟齬なく成り立っているかを確認します