nCode GlyphWorksは、エンジニアリングデータと疲労耐久性分析のための高性能信号処理ソフトウェアです。
疲労耐久性に関する分析について専門的な信号処理機能が実装されています。
nCode製品共通のユニークで操作性に優れたインターフェースによって、信号処理の流れを可視化し、膨大で複雑な計測データを簡単操作で一括処理することが可能です。
FEMベースの疲労寿命解析ソフトウェアであるnCode DesignLifeは同一環境で使用することができるため、実験計測ベースとFEMベースのそれぞれの結果を容易に比較・検証することが可能です。
特長
エンジニアリングデータ処理を標準化するための、直感的なインターフェース
膨大で多種多様なチャネルデータの分析とレポート生成
データ抽出、ノイズ除去などの分析までのデータクリーニング機能
振動、騒音、頻度、疲労、GPSなど幅広く豊富なデータ分析機能
PythonスクリプトやMATLAB ®言語による拡張性
豊富なエンジニアリングデータ処理機能とユニークで操作性に優れたユーザーインターフェース
nCode GlyphWorksは、実験計測や解析結果として取得されたエンジニアリングデータに対して、抽出、編集、分析、統計、レポートまでのデータ処理に必要な様々な機能が実装されたエンジニアリングデータ処理ソフトウェアです。
操作性については、グリフ(処理をグラフィカルに示したアイコン)の組み合わせでデータ処理フローを構築するという、ユニークで操作性に優れたインターフェースを実装しています。
このインターフェースは、他のnCode製品(DesignLife/VibeSys)と共通となっており、それらの分析・解析機能も、GlyphWorksの中で利用可能となっています。
また、疲労耐久性評価に関する分析機能としては、計測データから疲労寿命を算出する機能を始めとし、疲労耐久試験期間を短縮するための加振波形の編集・生成機能が実装されています。
グリフとは?
- nCode GlyphWorksの解析フローは、機能をグラフィカルに表したグリフ(Glyph)を組み合わせて作成します
- グリフ間は各グリフのパッド(Pad)を経由して、データが流れるパイプ(Pipe)で接続されます
- nCode製品全体では 100 を超えるグリフが用意されています
nCode Fundamentals(nCode製品共通の基本モジュール)
- 概要
- データの入出力と表示、操作、周波数スペクトル解析やフィルタなどの基本的な信号処理機能
- インタラクティブな操作によるレポートレイアウトの定義とレポートの自動生成
- GlyphWorks, DesignLife, VibeSys共通の基本モジュール
- 主な機能
- 様々なフォーマットの入出力
Excel、CSV、PULSE、NI、KYOWAなど30種類以上のファイル形式をサポート
- チャンネル演算
- フィルタと再サンプリング
- 抽出と結合
- 統計と実行の統計
- 周波数分析
- レベル対応時間解析
- レインフローカウント
- グラフィックエディタ
- 表示とレポート生成
- バッチ/インタラクティブ処理
- スーパーグリフカプセル化
- デューティサイクル定義
Fatigue option 疲労オプション
- 概要
- 計測データから疲労寿命を算出するために必要な、業界トップクラスの高機能な疲労解析機能
- 主な機能
- 疲労寿命に関する4種類の解析
- 応力 - 寿命
- ひずみ - 寿命
- き裂進展
- クリープ解析
- 影響因子の考慮(平均応力補正、表面仕上げ補正)
- 目標寿命を達成するために必要なスケールまたは疲労集中係数の、各データチャネルから逆計算することによる決定
- 損傷ヒストグラムの検討による、最も損傷を与える負荷サイクルの判別
- 損傷時間履歴の出力による、損傷の発生時刻の確認
Fatigue Editing option 疲労編集オプション
- 概要
- 大規模時系列データから、必要な損傷を保持する時系列データへの短縮機能
- 主な機能
- 損傷を考慮した編集と、必要な損傷を保持した短縮化時系列データの作成機能
パワフルな疲労グリフによる、損傷計算で使用される様々なパラメータの柔軟な制御
- 効果・目的
- 多軸耐久性試験を、損傷を保持しながら短縮し、時間とコストを節減
- 複数チャネル間で節減される時間と、保持される損傷のトレードオフの評価
Signal option 信号オプション
- 概要
- 疲労解析の前処理機能を中心とした信号処理機能の拡充
- 主な機能
- レベルクロッシング法
- ジョイント分布解析
- ピークバレー法
- PSDレインフロー法
- Markovカウント
- 相対損傷計算
- フラットラインの検出
- スパイクの検出
- ドリフトの検出
- トレンド除去
- 周波数バンド毎の相対損傷スペクトル
- レインフローカウント(extrapolation)
- 効果・目的
- スパイク、ドリフト、フラットラインなどの時系列データに含まれる "特徴(あるいは異常)" を検出
- 耐久性評価のためのデータ削減や分類
VibeSys option VibeSysオプション
- 概要
- 周波数応答、オクターブ解析、回転機器解析などの機能を含む騒音および 振動解析機能
- 主な機能
- 線形システムのゲイン、位相およびコヒーレンスの周波数応答
- ジョイント時間周波数
- ANSI S1.11-2004に準拠したオクターブ解析
- スペクトル重み付け
- 次数トラッキングフィルタ
- 回転機械のウォーターフォール解析
- カーソルスライスを含むウォーターフォール表示
- ユーザー定義フィルタ定義用のカスタムフーリエフィルタ
- A、B、C騒音フィルタおよびISO2631、ISO5349に準拠した 人体振動などの重み付けフィルタ
Modal Analysis option モーダル解析オプション
- 概要
- 振動モードを特定し、モーダルパラメータを抽出する機能
- 主な機能
- 実験で計測された周波数応答関数によるモーダルパラメータの抽出
- モーダルアニメーション・実稼働アニメーションの表示
- 効果・目的
- より正確な減衰比の適用によるFEモデルの改善
- モーダル周波数とモードシェープについての実験と FE結果の比較検証
- 動特性の観点で異なる設計間の迅速な比較
- ノイズと振動問題の不具合対策
- 損傷に起因するモーダルパラメータの変化の追跡による 構造ヘルスモニタリング
Vibration Profile Design option 振動試験プロファイルデザインオプション
- 概要
- 計測データに基づく代表的なPSDやサインスイープ加振試験を作成する機能
- 主な機能
- 複数の時間領域、周波数領域のデータを試験スペクトル内で結合し、現実的なレベルを超えない範囲で試験を加速
- GAM EG-13/NATO AECTP200 規格に基づく、従来試験より短時間の試験シナリオの計画
- 効果・目的
- 加速された加振試験を作成と、衝撃と疲労損傷への影響評価
- 現行試験条件と市場振動データの迅速な比較
- 市場での寿命延長と、予期せぬ不具合を回避
- 市場と試験機上での露出時間の影響の理解
GPS Display option GPS表示オプション
- 概要
- マップまたはグリッド上へのGPSデータ(緯度,経度)プロット機能
- GPSの位置と他の時系列データ表示カーソルを連動
- 主な機能
- Google KML ファイルにエクスポートし、Google MapやGoogle Earthで表示可能
- インターネットベースのマップサービスを利用したマップと衛星表示
- フィーチャリスト機能で時系列データの選択領域を地図上で自動的にハイライト
- 地図上の領域に基づいて時系列データの編集領域を設定
- GPS Processingで低サンプルレートのGPSデータから車両パフォーマンスデータを推定
Media Display option メディア表示オプション
- 概要
- 主な機能
- グリフに組み込まれているビデオおよびオーディオ信号のWindows Media Player® による再生機能
- 他のデータ表示とカーソル同期させることにより、「何が起きているか」についてより深い検討が可能
- ゲージ表示グリフによる、同期されたデータの様々なデジタル/アナログスタイルでの再生表示機能
nCode GlyphWorks導入ステップ
-
製品紹介・デモ
nCode GlyphWorksの製品紹介及びデモンストレーションを実施します。
-
操作体験セミナー
nCode GlyphWorksを実際に操作していただく操作体験セミナーを実施します。
ご希望に応じて体験内容をアレンジさせていただきます。
-
製品トライヤル
貴社環境にて、一定期間nCode GlyphWorksを実際にご使用いただき、評価していただきます。
-
【オプション】エンジニアリングデータ処理を標準化・効率化するための各種支援
目的のデータ処理について、データ処理フローの作成支援、フロー作成・管理に必要な技術習得などの各種支援を提供します。
よくあるご質問
-
使用できる機能とライセンスの関係はどのようになっていますか?
ライセンスによる機能の管理形態については、使用できる機能が決められた個別のライセンスと、使用できる機能に制限が無く、同時に利用できる機能がユニットという単位で管理されるライセンス(CDS)の2種類があります。
なお販売形態については、個別のライセンスでは買取またはレンタルが選択でき、CDSはレンタルのみとなります。
-
ネットワークやノードロックなどのライセンスタイプにはどのような種類がありますか?
ライセンスタイプについては、マシン固定のノードロックライセンス(NL)、ライセンスサーバーから20Km以内の場所で利用可能なローカルエリアネットワーク(LAN)、日本国内で利用可能なカントリーネットワーク(CNW)の3種類があります。なお、ローカルエリアネットワークの場合、上記の距離制限の条件を満たしていれば、在宅ワークなどによる拠点外からの使用も可能です。
-
使用できるファイル形式にはどのようなものがありますか?
nCode GlyphWorksでは、ユーザーからの要望にお応えして、随時使用できるファイル形式を拡張しています。バージョン2021の時点では主に以下のファイル形式に対応しています。また対応していないファイル形式につきましても、そのフォーマットに関する情報をご提供いただくことで、次バージョン以降での対応を検討させていただきますので、お気軽にご相談ください。
ACRA PCAP
ASAM ATF/ATFX
ASCII (via ASCIITranslate)
Altair MotionSolve .plt
B&K Pulse .pti
DEWEsoft .d7d
DSPCon DATX
EDASWin EDT
ETAS MDF3
HBM catman .bin, MEA format
I-DEAS Pro ATI
imc FAMOS RAW
inTest CSV
KAMTranslate for Acra Control KAM-500 hardware
Kyowa KS2
LDS Nicolet .pnrf
Lexade SIG
MATLAB
Microsoft WAV
MSC Adams .req
MTS RPC3
Moog SmarTEST ACS_DUMP
nCode s3t and DAC
NI DIAdem DAT, TDM/TDMS
nVision Signal
OROS OXF
Prosig DATS
Saginomiya RFC
Schenck-Pegasus SPG
SoMat SIF, SIE, 2100 DAT
Sony PC Scan II, III, IV and XMX
TEAC TAFFmat
UFF (Universal File Type 58)
Vector MDF