2026年1月30日に電通総研品川本社にて「電通総研 製造業DX Conference -AI時代に進化するSPDM 解析・実験・認証業務の革新」が開催されました。
第1回となる今回は、リリース20周年を迎えた自社開発SPDMソリューション"i-SPiDM"とAI連携にフォーカスし、4つの事例講演が行われました。
当日は約90名のお客様にご参加いただき、事後アンケートの満足度100%(回答者全員が大変満足/満足と回答)と大変好評をいただきました。
本ブログでは、カンファレンスの様子をダイジェストでご紹介します。

Stephan 様からは、シミュレーションとテスト領域における将来像について、欧州で進むデータ標準化・連携基盤の動向を交えながらご紹介いただきました。また、 Fraunhofer IEM が推進する Holistic Data Platform と i-SPiDM を連携させることで、シミュレーション・実験・フィールドの各データを統合し、エンジニアリングプロセス全体の透明性と再利用性を高められる点にも触れられました。i-SPiDM はプロセス標準化とモデル管理を強化し、SPDM導入を加速する"ファストレーン"として機能することが強調され、AIとSPDMが未来の開発を形づくる姿に参加者から高い関心が寄せられました。
NV性能開発の現場では、CAE領域拡大とデータ増大による属人化が課題となっていました。ダイハツ工業様では i‑SPiDM を活用し、NVCAEプロセスの標準化・システム化を推進。CAEデータの一元管理により手戻りやミスの削減を実現し、生産性と付加価値向上を達成した事例が紹介されました。
豊田合成様では、従来は個別運用されていた自動化ツールを i-SPiDM 上で統合可能な仕組みを構築。自社開発スクリプトをジョブメニュー化し、計算条件・評価値・コンタ図を自動でデータベース登録する環境を整備されました。これにより構造化データの蓄積が進み、今後のAI活用に向けた基盤づくりが加速しています。
セイコーエプソン様では長年にわたり樹脂流動解析を活用しつつ、製品設計段階での解析の定着化を推進してきました。i-SPiDM をプラットフォームに、自動化システムを構築することで、解析専任者だけでなく幅広い業務担当者へ活用範囲を拡大。展開過程での要点や成功のポイント、そして得られた成果が分かりやすく紹介されました。
設計・解析・実験・法規認証にまたがる検証・評価業務を一貫して支える「検証・評価DXソリューション」の全体像をご紹介し、i-SPiDMを中核として日程・リソース・データ活用まで統合管理できる点に加え、AIサロゲートモデル構築に不可欠なデータ基盤としての役割を示し、開発プロセス全体の価値創出にどのように貢献できるかをお伝えしました。
自動車業界で表面化した認証不正の背景を踏まえ、法規要求・設計・試験・証跡が分断されていることが本質的課題であると整理しました。従来の紙・Excel中心の属人化した運用では要求と試験のトレーサビリティを維持できない点を示し、データを一貫管理できる基盤整備の重要性を提示しました。そのうえで、i-SPiDMが認証データの一元管理と透明性確保に寄与し、ソフトウェアファースト時代の開発負荷に対応する基盤となることをご紹介しました。
i-SPiDM の進化の歩みと最新バージョンの機能強化についてご報告しました。AI時代の検証業務に対応する機能拡張を進めている点を共有し、さらに、今後は"伴走型"から"自律型"へと進化し、データ蓄積後の活用幅を広げる次世代SPDM基盤として発展していく方向性を示しました。
各種センサーや既存計測機器から取得したデータをエッジ側で自動収集し、NI LabVIEW を用いた柔軟な計測システム構築が可能である点を紹介しました。計測データは i-SPiDM に自動で蓄積され、実験データの資産化や改ざん防止に寄与します。自動化による工数削減や非属人化効果により、効率的な実験業務を支援するソリューションが展示されました。
複数の CAE 解析結果を最大 99% 圧縮し、Viewer 不要の HTML 形式で共有できる 3D 可視化ソリューションであるVCollabが紹介されました。強度・衝突・流体など異なる結果を統合し、設計・解析・実験部門を含む多様な関係者間で迅速な意思決定を可能にします。CAEデータの効率的な共有・可視化により、開発プロセスのコラボレーションを加速する点が来場者の注目を集めました。
カンファレンス後は、品川本社の3階から19階へ移動し、軽食とドリンクを楽しむ懇親会を開催しました。会場は終始盛況で、あちこちで意見交換が活発に行われ、参加者同士の交流が自然と広がりました。本編で質問しきれなかった内容を登壇者に直接尋ねる姿も多く見られ、ミニディスカッションが始まるなど、学びがさらに深まる時間となりました。

今回のカンファレンスでは、ユーザー企業様が実際の現場で取り組む解析・実験・認証業務の最前線が共有され、SPDMを中心としたデータ活用の価値があらためて浮き彫りになりました。ご登壇いただいた企業様、ご来場の皆様、そして開催にご協力くださったすべての関係者の皆様に深く御礼申し上げます。
製造業の開発現場では、プロセス効率化や品質向上、さらにはAI活用に向けたデータ基盤整備がこれまで以上に求められています。i-SPiDM は、解析・実験・認証データを一元的に扱い、組織横断での活用を可能にするプラットフォームとして、その中心的役割を担っています。本カンファレンスの内容が、皆様の業務における SPDM 活用のヒントとなり、より高度な検証・評価DXの実現につながれば幸いです。
i-SPiDM操作体験のご希望や、本記事の内容にご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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