リアルタイムシミュレーター Vortex Studio

リアルタイムシミュレーター Vortex Studio

HMI改善、制御検証、自動運転開発のためのシミュレータ―プラットフォーム

Vortex Studioは、運転機械の動作をリアルタイムで予測するシミュレーターソフトウェアです。シミュレーションの中でユーザ自身が対象機械を運転操作することができます。運転や作業オペレーションを試行するための操作シミュレーター、および、自動運転制御開発やHMI改善を行うための検証プラットフォームとして活用されています。

導入前の課題

  • 運転操作を行う試作検証はコストがかかり問題発生時の手戻りも大きい
  • 衝突や転倒などの危険な動作を含む運転操作は試作で実験する事を避けたい
  • 従来の機構解析CAEでは計算実行や制御検証や機械学習に向けたデータ取りに時間がかかる

導入効果

  • 開発中に試作機械をつくらずにシミュレーション上で操作機器や制御アルゴリズムの検証改善を行うサイクルを速く回すことができます
  • 衝突や転倒などの危険な動作もシミュレーション上で自由に実施することができます
  • 従来の機構解析CAEに比べ圧倒的に速い計算により、車両挙動のデータを短時間で大量に得ることが可能です

Vortex Studioの主な導入業界

  • 建設・農業機械

  • 航空宇宙・防衛

  • ロボット

  • 自動車

特長

リアルタイムで車両全体の挙動を予測するための計算アルゴリズム

建設機械向けの土の掘削および吊り荷移動作業を再現するための独自の物理演算モデル

オフロード車両の走行を予測するための荒地盤や軟地盤に対応したタイヤモデルや土壌モデル

Simulink、ROS、UnrealEngine、UNITYなど様々な外部システムと連携するためのプラグイン

ユーザ自身でモデルや周囲シーンの構築や修正を行うことを可能とするGUIインターフェース

Human-in-the-Loop 設計開発における活用

Vortex Studioは機械が動作する解析計算をリアルタイムで行う事により、人の操作を入力とした機械挙動を予測します。操作アシスト制御やHMI開発で必須となる人とのインタラクションを含む評価検証を、実際の試作ではなく解析環境で行うことで効率的にかつ安全に実施することができます。

シミュレーター構築のための「オールインワン」機能

Vortex Studioは操作シミュレーターを構築するための機能を包括しています。このソフトウェアの中でシミュレーションデータの作成、物理演算、グラフィックレンダリング、制御システムとの通信、操作ハードウェアとの接続、シミュレーション実行のすべてを行う事が出来ます。豊富なAPIによりサードパーティの操作機器や制御システムを統合することができ、ユーザの目的に合わせたシステムとしてカスタマイズが可能です。

ユーザ自身でデータ構築を可能とするGUI

リアルタイムシミュレーターのモデルやシナリオを作成するためのユーザインターフェースを搭載しています。直感的に操作できるインターフェースによりユーザ自身でのデータ構築を可能とします。

【モデリングの主な機能】

  • CAD、3Dモデル、地形データのインポート
  • メカニカルダイナミクスモデリング
  • 周囲シーンと機械システムのモデルを作成
  • シミュレーションモデルの再生とデータ出力
  • Pythonスクリプトによる制御モデリング
  • 外部システムとの入出力

掘削可能な地形シミュレーション

Vortex Studioは掘削機械と土との相互作用をリアルタイムで計算する独自のアルゴリズムを搭載しており、土の掘削や移動を含む作業のシミュレーションが可能です。油圧ショベル、ホイールローダ、ブルドーザなど建設機械のシミュレーションで使用します。

  • バケット、ブレード、コンテナ、その他機器部品の追加
  • 土壌表面と粒子のビジュアル化
  • 粘土、砂、土、砂利を含む土壌タイプの標準ライブラリー
  • 掘削領域をモデリングするためのGUI

リアルなワイヤ挙動を再現するクレーン動作

Vortex Studioでは、ワイヤー、ドラム、プーリー等で構成されるケーブルシミュレーションを利用できます。ワイヤーのたわみや曲げ剛性、伸び剛性、ねじり剛性を考慮した高精度なワイヤー挙動の再現が可能です。主にクレーンでの吊り荷搬送のシミュレーションで使用します。

  • 機械工学に基づくケーブルやワイヤー計算
  • ワイヤー、ドラム、プーリーなどにより構成物の指定とワイヤー自動生成モデリング
  • ワイヤー諸元の入力によるワイヤー物性の自動算出
  • 過負荷によるワイヤー切れの再現

オフロード車両の不整地走行シミュレーション

Vortex Studioは、不整地や軟弱地盤との相互作用を含むタイヤモデルを利用可能です。エンジン、トランスミッション、サスペンション、ブレーキ、などのパワートレインコンポーネントと合わせて高度な走行シミュレーションを提供します。仕様や測定結果を反映した詳細な車両モデルを作成することができます。変形可能な地盤は走行時のわだちの形成や圧縮による地盤の踏み固めを再現します。

自動運転に向けた制御検証、走行データ収集

LiDAR、深度センサ、デプスカメラを模擬する機能を搭載しており、シミュレーション内でセンサーが検知した情報をSimulinkやROSなど制御開発モジュールで利用する事ができます。Vortex Studioは高速に機械全体の挙動をシミュレーションできることにより、自動運転の制御開発における仮想的な走行検証にも活用されています。

リアルタイムシミュレーションモデル構築の流れ

  1. 操作教育

    よく使う機能を中心にVortexStudioの操作を演習形式で学びます。

  2. モデル作成委託

    シミュレーション対象モデルの3Dデータや諸元情報をお預かりし弊社でモデリングを行います。

  3. モデル作成習得

    2で作成したデータを用いて対象モデルの作成方法や修正方法を習得します。

  4. モデル調整・改修

    実機測定に基づいたモデルの調整や評価検討に必要な機能の作り込みを行います。

よくあるご質問

  1. なぜリアルタイム計算にも関わらず制御開発検討に利用する事ができる精度で解析ができるのでしょうか?

    リアルタイム計算に適した速度ベースの物理計算式を採用しており、計算の負荷を下げるための場所に応じた計算優先度設定や計算収束性向上の仕組み、計算速度を確保するため工夫を多く組み込んでいます。

  2. ハードウェアは専用のものを用意する必要がありますか

    計算用ハードウェアは汎用のWindowsPCでGeforce系のグラフィックボードを搭載しているものをご用意ください。操作ハードウェアはWindows準拠のジョイスティックなどゲーム用のコントローラーを使用できます。実機の操作機器をCANプロトコルで接続して使用する事も可能です。

  3. 制御アルゴリズムはVortex Studioの内部で作成するのですか

    制御アルゴリズムはPython形式でVortexのモデル内に組み込むことができます。あるいは、SimulinkやROS 等外部のシステムと接続しVortexモデルを制御することも可能です。

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関連リンク

ソリューション

CAE(MBD/評価/検証)

用途

分析・解析

パートナー

CM Labs Simulations

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