電通総研では、生産シミュレータとして、SIEMENS社製のTECNOMATIX Plant Simulationを取り扱っています。
本ブログでは、主に産業用ロボットメーカ、物流倉庫メーカ、AGVメーカ、ラインビルダー/生産設備SIer、ロボットSIer様がエンドユーザの生産ラインへ設備の導入支援を行う際に役立つPlant Simulationの活用例について御紹介します。
Plant Simulationは仮想空間上に工場を再現することで、人・物の流れをシミュレーションし、生産性向上、仕掛り在庫の削減、水すましの最適化など生産現場で生じる様々な課題の解決を支援する生産シミュレータです。
代表的な活用ケースとしては下記の通りです。
目標生産量の増加による生産性向上や作業の自動化に伴い、設備の導入検討が行われます。その際、新規に設備を導入することにより得られる効果を定量的に把握することは、エンドユーザが投資対効果を検討するために欠かせないデータとなります。
しかしながら、混流生産や生産ライン固有の生産制約や工程制約など実際の製造現場で起こる事象を加味して、事前に設備の導入効果を検証することは難しいため、なかなか設備投資に踏み切れないケースもあります。
設備をエンドユーザへ販売する産業用ロボットメーカ、物流倉庫メーカ、AGVメーカ、ラインビルダー/生産設備SIer、ロボットSIer様におかれましては、設備導入支援において、そういったエンドユーザの事情も加味して自社製品の特長をアピールする必要もあるかと考えます。
国内には、ロボット・FA(Factory Automation)システムの構築等を行うシステムインテグレータの共通基盤組織として、一般財団法人 日本ロボットシステムインテグレータ協会がありますが、協会に加入している企業は228社(全会員、現時点)あります。(※1)
※1 参照元:https://www.robo-navi.com/sier_search/tiiki_list.php
その市場で自社製品をセールスする中で、設備単体のスペックだけでなく、エンドユーザが求める全体最適な観点での導入効果を定量的に示すことができれば競合と差別化を図ることができると考えます。
Plant Simulationを活用することで、設備導入にともなう、中間在庫の変化や、供給部品、工程間の搬送タイミングなどを考慮して、ライン全体としての設備導入効果を算出することができます。
エンドユーザに対して設備単体のスペックだけでなく、全体最適の観点から生産ラインへの設備導入効果を定量的に示すことができます。
生産ライン全体をシミュレーションすることで、作業人数、付帯設備数、バッファサイズの検討や、ラインとしての出来高検証など、トータルでの費用対効果を算出できます。
設備導入によりラインバランスが変化する場合、部品や完成品の運搬条件をシミュレーションに含めることで、物流を含めた設備導入効果をアピールできます。
今回は、産業用ロボットメーカ、物流倉庫メーカ、AGVメーカ、ラインビルダー/生産設備SIer、ロボットSIer様がエンドユーザの生産ラインへ設備の導入支援を行う際に役立つPlant Simulationの活用例について御紹介させていただきました。
ご興味があれば、ぜひ弊社までご連絡ください。
引き続きよろしくお願いいたします。
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