市場競争力を高めるため、市場のニーズを捉えた新製品を迅速に提供することが求められ、デジタル技術活用によるものづくりプロセス革新の必要性が従来以上に増大しています。ものづくりプロセス革新においては、エンジニアリングチェーンと、サプライチェーンの2軸で語られることが多いですが、そのいずれのチェーンにおいてもデジタル化が遅れていることが経産省のレポート等でも取り上げられています。
このような状況において、エンジニアリングDXテーマのコアとして昨今注目されている"MBE(Model Based Enterprise)"につき、前回11月のブログにてご紹介しました。MBEとは、ものづくり情報が定義された3Dモデル(3DAモデル)を社内外で流通・活用し、大きな成果を狙うコンセプトです。
※MBEコンセプト
今回は、MBE実現のための第一歩として多くのお客様で活用が始まっている「MBE成熟度分析キャンペーン」につき詳しくご紹介します。
MBEについてはこちらの記事で解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
エンジニアリングDXのコアテーマとしてMBE推進活動を開始する企業が増えている一方、取り組みたいが第一歩が踏み出せない、あるいはなかなか推進が進まない企業も多いのが現状です。MBEはエンジニアリングチェーン全体に亘るコンセプトであり、様々な部門と活動を進めていく必要があります。DX推進プロジェクト等の組織横断プロジェクトのテーマとして適切な反面、そのようなプロジェクトが立ち上がっていない企業では、活動開始のハードルが高いことも事実です。
この難所を乗り越える一助として、ISIDは「MBE成熟度分析キャンペーン」を開始しています 。
本キャンペーンは、Web上でのアンケートに回答することで、MBEの取組状態と準備状況(ポテンシャル)をMBE成熟度として見える化し、踏み出すべき第一歩の指針を提示することを目的としています。アンケート内容はMBE先進国である米国で標準化されている「NSE MBE Maturity Index」をベースとしています。
アンケートに回答頂くことで、ものづくりプロセスの5つのカテゴリにおけるMBEの取組状態/準備状態(ポテンシャル)を可視化します。「取組状態」とは「現状のMBEへの取り組み状態」、「準備状態」とは「現状取り組めてはいないが、現有システムや業務プロセス等を踏まえると、到達可能性のある状態(ポテンシャル)」、を指します。
アンケートへのご回答は、上記5カテゴリ全て、あるいはご自身の担当する領域のみ、いずれも可能です。
それぞれのカテゴリで以下のような質問にお答えいただきます。
C1:設計
C2:製品データ管理
C3:製造
C4:品質管理
C5:企業としての活動
上記の可視化にあたっては、NIST(米国標準技術研究所)が採用する標準指標である「MBE成熟度」で表しています。企業のMBE実践度合いをモデルの活用状態により7段階のレベルで定義する指標です。
本キャンペーンにご参加いただきますと、以下が見える化されるため、MBE活動の第一歩をどこから踏み出せば良いかが明確化されます。
MBE取り組み状態とMBE取り組み準備状態については、MBE成熟度スコア比較と分析コメントをフィードバックいたします。
※MBE成熟度スコア比較例
※各カテゴリの分析コメント例
※総括コメント例
本フィードバックについては、お打ち合わせにて詳細ご説明も可能です。是非お気軽にお声がけ下さい。
今回は、エンジニアリングDXの重要テーマとなっている「MBE」実現に向けた第一歩として、「MBE成熟度分析キャンペーン」についてご紹介しました。是非お気軽にご参加いただければ幸いです。
また、MBEコンセプトそのものやMBE成熟度分析キャンペーン内容に関しての説明依頼も大歓迎ですので、お気軽にお声がけ下さい。
<お問い合わせ先>
ISID MBE推進事務局 g-isid-ind-mbe@group.dentsusoken.com