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NXライセンスの価格ーバンドル・オプション・VBLの種類や選び方を解説

NXは、製造業の製品設計や製造の分野において世界的に高いシェアを持つ3D CADソフトウェアです。自動車や航空宇宙といった大型産業はもちろん、医療機器、精密機械、家電、産業装置など幅広い領域で採用されています。特に、パラメトリックモデリングとダイレクトモデリングの長所を融合したシンクロナスモデリングが使える点や、大規模アセンブリでも快適に作業ができる点、サーフェスとソリッドをシームレスに扱える統合モデリング機能を備えている点が評価されています。 

一方で、NXの導入を検討する企業が直面する課題として 「ライセンス体系が分かりづらい」ということが挙げられますNXは様々な機能を利用できるため、バンドルの選び方やオプションの組み合わせを検討する際、どう選べば良いか悩むケースが多く見られます。さらに近年は、トークン形式の VBL(Value Based Licensing)が追加され、柔軟性が高まる一方で、仕組みを理解しないまま導入すると、かえって費用対効果が下がってしまう可能性もあります。 

本記事では、NXライセンスの基本である バンドル+オプション構成 の考え方から、トークン形式の VBL の仕組みと活用メリットをご紹介しますさらに価格検討時に押さえておきたいポイント初めての方でも理解しやすいよう解説いたします。これからNX導入を検討するはもちろん、すでにNXをご利用中でライセンスの見直しを進めているにも参考になる内容です。 

■NXライセンスの基本は「バンドル+オプション」で構成される 

NXのライセンスを理解する上で最も重要なのがまずバンドル(基本パッケージ)を選び、その後必要に応じてオプションを追加するという構造です。 

 バンドル:"土台"となる基本ライセンス 

現在の代表的なバンドルは Standard/Advanced/Premium の3種類です。
(過去、 Mach1/Mach2/Mach3 と呼ばれていました。こちらの呼び方になじみがある方も多くいらっしゃると思います。) 

各バンドルには、主に次のような機能が含まれています。 

【Standard(旧 Mach1)】 

  • フィーチャーベースのソリッドモデリング
  • シンクロナスモデリング(履歴に依存しないモデル編集)
  • 製図
  • アセンブリ設計
  • 基本的なサーフェスモデリング
  • 板金設計
  • Teamcenterとの接続機能
  • IGESやDXF、STEP203/214、STLやJTへの外部出力 

Standardバンドルはエントリーレベルのライセンスバンドルとして設定されていますが、3Dモデリングや図面作成など基本的な機械設計をする上では十分な機能を持っています。

ミッドレンジCADからの乗り換えを検討するには、まずはStandardバンドルを検討することがお勧めです。

 Advanced(旧 Mach2)】 

AdvancedバンドルStandardバンドルの全ての機能に加えて次の機能が利用可能になります。 

  • 3次元注記(PMI)
  • ユーザー定義フィーチャ
  • 基本的なルーティング機能
  • 写実的で高度なレンダリング機能
  • チェックメイト機能 

Advancedバンドルの目玉は何といっても3次元注記(PMI)の機能が利用できることです。 


自動車業界や一部のハイテクメーカーでは今後、図面レスで3Dモデルだけで仕事をしていきたいという意向があるのですが、その際にはPMI機能は必須になります。 

PMI機能が必要であれば、迷わずAdvancedバンドルを選択いただくのが良いでしょう。
その他にも、設計やデザインを高度化する機能も拡張されています。

Premium(旧 Mach3)】 

PremiumバンドルはAdvancedバンドルの全ての機能に加えて次の機能が利用可能になります 

  • 高度なサーフェス機能
  • 高度なアセンブリ機能
  • サーフェスの評価・分析機能
  • モールド部品の検証機能
  • AIを利用した選択機能 

Premiumバンドルは非常に複雑なサーフェス機能や高度なアセンブリ機能、それから射出成形部品の金型の事前検証の機能やAIを用いた選択機能など、今までミッドレンジCADでは解決できなかった問題も解決してくれる高度な機能が目白押し。

これぞハイエンドCADという機能の利用が可能になります。 

まずは「自社の設計作業がどのバンドルで十分にカバーできるか」を判断することが重要です。 

★オプション:専門業務に応じて機能を追加できる

次に、基本のバンドルだけではカバーしきれない高度な設計・検証作業などを補完するために追加するのがオプションライセンスです。NXは非常に多機能であるため、オプションの種類も多岐にわたります。 


例を挙げると以下の通りです。 

  • 電気CADのプリント基板のデータ交換
  • 機構メカニズムの解析
  • 製造性チェック
  • 溶接・構造的結合のフィーチャー作成
  • アニメーションによる機構・干渉の確認
  • 人体のフィーチャーモデル作成 

専門性の高い業務内容に合わせて、必要な機能を"必要な分だけ"選んで追加することができます。 

■トークン形式で柔軟に使える「VBL(Value Based Licensing)」 

近年導入する企業が増えているのが、オプション機能をより柔軟に利用できる VBL(Value Based Licensing) というトークン方式のライセンスです。 

★VBLとは?

VBLは、購入すると企業内で 共通のトークンとして所有され、ユーザーはそのトークンを消費する形で必要なオプション機能を利用することができます。作業が終わればトークンは戻り、別の機能を使うことが可能になります。 

つまり、必要なときに必要な機能だけを呼び出すことができる仕組みです。 

【特徴】

  • トークンを複数部門で共有することが可能
  • 100種類を超えるオプションを柔軟に利用することが可能
  • オプションを個別で複数購入する場合よりも費用を抑えられる
  • 将来的に使いたいオプションが増える場合でも柔軟に対応可能

「解析は月に数回しかない」「様々なオプションを不定期に使う」といった方にとっては、VBLは非常に合理的な選択肢となります。 

■ NXライセンスの価格と構成を決める要素 

NXの価格は構成によって決まります。構成を決める際は以下に留意いただけると決めやすくなります。 

★ 構成に影響する主なポイント 

  1. バンドルの種類(Standard/Advanced/Premiumなど) 

  2. オプションの追加有無(必要な機能、個別購入/VBL利用か) 

  3. 同時利用ユーザー数(ライセンス数、端末固定/ユーザー固定/フローティング) 

  4. 海外拠点での利用有無 

★NXはサブスクリプションが基本 

現在のNXは基本的に サブスクリプションライセンスでの提供となります。 

サブスクリプションライセンスには次のようなメリットがあります。 

  • 常に最新バージョンを利用できる
  • 初期投資を平準化できる
  • 保守費用既に含まれている
  • 必要なライセンス数の増減が容易 

最新機能を活用しつつ、運用負荷を軽減できる合理的なライセンス方式です。 

■NXライセンス選びはまずはバンドルから。より高度な機能はオプションで追加

「 NXライセンスの価格 バンドル・オプション・VBLの種類や選び方を解説」と題して、ご紹介してまいりました。NXライセンスは バンドル+オプションによって構成されており、企業の業務内容に合わせて最適化できる柔軟性があります。しかしその分、選択肢が多いため初期検討で悩みやすいのも事実です。 

だからこそ、最適なライセンス構成を選ぶためには、 
「誰が・どの業務で・どの機能を・どの頻度で使うか」 
を丁寧に整理することが重要です。 

電通総研では、多くの製造業のお客様のNX導入・運用を支援してきた経験から、最適なライセンス構成やVBLトークンの必要サイズ、オプション選定をはじめ、幅広いご相談にお応えしています。 

「どのバンドルが最適?」「VBLはどれくらい必要?」といった疑問にも丁寧にご説明いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。 

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