3D CADは製造業の設計業務のために進化を続け、3D CAD導入を拡大している企業が増えています。3D CADには様々な種類がありますが、どんな業種や業態に向いているのでしょうか? また、数多くのハイエンドやミドルレンジの3D CADがあるので選ぶのも大変です。
そこで、3D CADソフトのメリットやデメリット、価格を徹底比較しながらおすすめの3D CADソフト5選をご紹介していきます。
みなさんの設計現場にピッタリな、3D CADソフトが見つかるかもしれませんよ。
3D CADとはコンピュータ上で立体的な形状(3次元・3D)の図面を作成する、つまり3D設計をすることです。3D設計の3DはThree Dimensionsの略で、'縦・横・奥行き'の3つの次元を持つ空間という意味ですので、その3つの次元を設計する作業を指します。
3Dモデリングという言葉もあります。3Dモデリングとは立体的な形状を作成する作業が中心になります。その3Dモデルをベースに3D設計はシミュレーションや製造等の開発プロセス全体に活用していくのが、3Dモデリングと3D設計の関係性です。
CADとは'Computer Aided Design'の略で'キャド'と呼び、コンピュータを利用して設計図面や製造図面を作成する技術です。図面作成のために利用するハードウェアとソフトウェアをCADと総称するケースが多いでしょう。
CADの種類には大きく2種類あります。
2次元CAD・2D CADは主にX座標とY座標上の平面に図面を作成しますので、建築図面、設備図面に向いています。
3次元CAD・3D CADは主にX座標、Y座標、Z座標上の立体的な空間上に図面(3Dモデル)を作成し、モデリングやシミュレーションをしていきます。従って、製造業の製品開発のための設計図面や製作図面・機械図面に向いています。
本記事では製造業によく使われる3D CADに焦点を当て、3D CADの表記で統一して解説していきます。
3D CADにはハイエンド、ミドルレンジ、ローエンドの3つのグレードがあります。これらの違いはどのようなポイントがあるのでしょう?
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グレード/要素 |
特 徴 |
ジャンル・規模 |
価格感 |
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ハイエンド |
部品点数が多い大規模アセンブリや、複雑な設計向けに高機能 |
製造業の大規模設計 |
高め 数百万円から |
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ミドルレンジ |
一般的な製品向けの機能 |
製造業の中堅・中小企業 |
中ぐらい 数十万円から |
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ローエンド
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建築図面や個人で利用する用途向け |
3D CADもあるが主に2D CADを指すケースが多い |
安め 無料や数万円から |
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グレード/機能 |
操作面 |
モデリング精度 |
解析・シミュレーション |
アセンブリ管理 |
PLM等のデータ連携 |
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ハイエンド |
普通~難しい |
高い◎
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標準機能が多い◎
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大規模向けに◎
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PLMと連携◎
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ミドルレンジ |
普通 |
○
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オプションが多い△ |
△ |
△ |
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ローエンド |
簡単 |
× |
× |
× |
× |
3D CADのハイエンド、ミドルレンジ、ローエンドにこのような違いがありました。まとめると主に3次元設計をするなら、ハイエンド3D CADとミドルレンジ3D CADが対象になり、主に製造業向けです。設計する製品によってハイエンドとミドルレンジで使い分けが必要です。機能や価格も違うため、自社の3D設計にあった3D CADを選んでいきましょう。
3D CADの利用は製造業が中心ですが、製造業の業種・業態、作られる製品も様々です。では次に、3D CADはどのような業種・業態で利用されているのか整理していきます。
3D CADは製造業で数多く利用されていますが、製造業の中にも様々な業種・業態があります。3D CADで立体的なモデリングやシミュレーション、3D設計に向いている業種・業態をご紹介いたします。
このような業種・業態に3D CADが向いていると言われています。製品メーカーであったり、機械メーカーや発注元であったり、製造業にも様々な種類があります。
製品の形状を3Dの図面で作成し、3D設計をしたい製造業全般であれば、ミドルレンジ3D CADは向いています。しかし、大規模で複雑な設計の製品や機械であり、部品点数が多い大規模アッセンブリである企業には、ハイエンド3D CADが合っていると言われています。
そこで、すでに3D CADは使っているユーザー向けに、ハイエンド3D CADの利用に関しての問題点を解決するためのメリットやデメリットを整理してみます。
ハイエンド3D CADを利用するとメリットは大きいと言えるでしょう。まず、メリットからご紹介いたします。
このようなメリットがハイエンド3D CADにはあります。とても便利であり、設計・製造工程の品質向上や効率化につながりそうです。しかし、一方でハイエンド3D CADにはデメリットもあります。数多くのハイエンドやミドルレンジ3D CADユーザーが困っていることを記載いたします。
このようなデメリットが従来のハイエンド3D CADにはありました。しかし、これらのデメリットが解決されれば、それはメリットに変わり新世代のハイエンド3D CADのトレンドと言えるのはないでしょうか?
ハイエンド3D CAD 3つのトレンドこそ、選ぶべきポイントと言えるかもしれません。しかし、このような機能を持っているハイエンド3D CADはあるのでしょうか? そこで本記事では、ハイエンドとミドルレンジにフォーカスを当て、3D CADおすすめのソフト5選を徹底比較し、ご紹介いたします。
NX/NX Xはスタートアップからグローバル企業まで、世界の製品設計者を支えています。NX CADはシーメンス社が開発・提供しています。シーメンスは175年以上の歴史があります。CADの分野でも数多くの賞を受賞しており、コスト削減、生産性向上、新製品開発のスピードアップに貢献しています。
顧客ニーズに対応できる超高速設計を実現するために、シンクロナスモデリング、DFM(Design for Manufacturing)チェック、ニュースケッチ機能などの活用支援をしています。また、新しい設計スタイルでのイノベーション実現を目指すためにNX Copilotによる設計業務での生成AIの活用、Immersive DesignによるVR/AR環境でイマーシブ設計なども提案しています。大規模アセンブリ、高精度モデリング、エレメカ連携(ECAD/MCAD連携)などあらゆる業界と製品の設計に柔軟に対応できます。
製造業の製品開発プロセスの支援だけでなく、機械設計や電子設計支援もできる3D CADです。
CAMやPLMとの連携も可能であり、柔軟な3D設計をすることができます。
これらシーメンス社製品は、「進化し続けるCAD 真の3D設計へ」をメッセージにして、電通総研社が導入支援を行い、企業に提供しています。
NXとNX Xに分かれており、どちらもサブスクリプションプランです。NX Xはクラウドモデルとなっており、標準的な3D部品やアセンブリ等の設計ができるNX X Design Standard、高度な機能を使い複雑な設計課題を解決できるNX X Design Advanced、NX X Design Premiumの3つのライセンスプランが用意されています。製品の詳細については、下記サイトからご相談ください。
引用元URL https://mfg.dentsusoken.com/product/3d-cad-data/
CATIA(キャティア)はダッソー・システムズ社が開発・提供している3D CADです。製造業だけでなく様々な企業の設計・シミュレーション・設計開発を支援し、世界中で利用されているハイエンド3D CADです。
CATIA V5が代表的な3D CADで製品名のスペルはComputer-Aided Three-dimensional Interactive Application V5の略です。CATIA V5はCAD、CAM、CAEに広く使用されており、自動車、航空宇宙、産業機械等の分野で業界標準となっています。
CATIAには数多くの製品やオプションがありますが、最近では3D CADからモデリングとシミュレーションを融合した認知拡張設計を目指しています。人工知能(AI)による機能を強化し、業界のデータやノウハウからモデルを生成し、製品開発時間の短縮につなげています。また製品のライフサイクルの環境影響を計算し設計できるサステナビリティにも対応しています。
詳しいライセンスプランや価格はサイトからセールスへお問合せをするスタイルとなっています。オンラインストアで購入することも可能です。またCATIAを試したい方にはデモ版がありますので、ぜひ、下記サイトからご相談ください。
引用元URL https://www.3ds.com/ja/products/catia
https://www.3ds.com/ja/products/catia/catia-v5
CreoはPTC社が提供する3D CADで、数多くの製造現場で利用されています。設計から製造までをひとつのプラットフォームで完結できるハイエンド3D CADであり、MBDや構造、熱伝導、固有値、流体等のシミュレーションに対応しています。
AI設計にも対応しており、Creoは設計時間や市場投入時間の短縮やプロトタイプ製作にかかるコストを削減できます。ジェネレーティブデザイン、CAM、シミュレーション・解析、複合材設計等の最新設計を実現しています。
ライセンスプラン・価格
5ライセンスまでを購入したい方はオンラインで可能です。5ライセンス以上のライセンスプランや価格はサイトからお問合せをするスタイルとなっています。またCreoを試したい方には試用版がありますので、ぜひ、下記サイトからご相談してみてください。
引用元URL https://www.ptc.com/ja/products/creo
iCAD(アイキャド)はiCAD社が提供している機械設計や設備設計に特化した3D CADです。1980年代に富士通(株)のCAD自社開発からスタートし、日本の製造業ともに進化してきた製品と言えます。産業機械、生産設備、工作機械、半導体製造装置等の幅広い導入事例を持っているハイエンド&ミドルレンジの3D CADです。
形状処理、ネットワーク、コンピュータの3つのコア技術として、高速処理を実現しているのが超高速性能CADカーネルです。超高速性能CADカーネルを搭載したiCAD SXではアセンブリ300万部品を0.2秒で処理ができます。
iCADのプランや価格は下記サイトからご相談してみてください。iCADを試したい方には、無料体験できる無料トライアルが用意されています。ぜひ、下記サイトからご相談ください。
引用元URL https://www.icad.jp/
SOLIDWORKS(ソリッドワークス)はダッソー・システムズ社が提供している設計や製品開発向けのハイエンド&ミドルレンジの3D CADです。
SOLIDWORKS は「設計を民主化し、すべてのエンジニアの机に3D CADを届ける」という創業理念のもと、30年以上にわたる歴史を持っています。産業用・農業用機器の設計から始まり、2次元設計から3次元設計への変革を遂げてきました。
最新版のSOLIDWORKS 2026はAI機能を強化しています。AI図面生成、スマートアセンブリ再構築、AIバーチャルコンパニオン等で設計時間の節約・削減、設計精度の向上を支援しています。
詳しいプランや価格はサイトからお問合せをすると後日ご連絡があります。価格に関する問い合わせはチャットでも可能であり、オンライン購入や見積依頼をすることもできます。またSOLIDWORKSを試したい方には無料トライアルがありますので、ぜひ、下記サイトからご相談ください。
引用元URL https://www.solidworks.com/ja
https://www.solidworks.com/ja/product/whats-new
https://www.solidworks.com/ja/product/30-years
「3D CADおすすめのソフト5選 ハイエンド向け業種や価格を紹介」と題しまして、ご説明してまいりました。3D CADの種類や向いている業種、ハイエンド3D CADのメリットとデメリットがご理解いただけたと思います。
おすすめ3D CADソフトの機能・トレンドや選ぶべきポイントを総括してみます。
この3点を意識しつつ、3D CADを選んでみてはいかがでしょうか? また、3D CADソフトの価格やプランについてはほとんどの製品がサイトには公開されておらず、問合せ方式となっていました。
低額な3D CADソフトもありますが、ハイエンド3D CADソフトは安価なものではありません。設計者全員にライセンスを用意すればライセンス数が増えますし、費用は高額になります。グローバルで設計している企業はグローバルなライセンス体系への対応、ライセンス数やコスト負担も大きな問題になるケースもあります。
このようなポイントをしっかりと押さえて、ハイエンド3D CADソフトを検討していくとうまく選べるかもしれませんね。
当サイトでは3D CADやPLMを検討している方へ、様々なダウンロード資料をお届けしていきます。今後拡充させていきますので、ご活用ください。
本記事の内容・料金・価格は2025年11月30日の情報を基に作成しています。詳しい内容や料金・価格は各サイトにお問合せください。
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