iQUAVISユーザーズミーティング2024(オンライン) お客様ご講演について
視聴者の皆様より寄せられたご質問と回答一覧

iQUAVISユーザーズミーティング2024
「(株)レゾナック様ご講演」「本田技研工業(株)様ご講演」
へ寄せられたご質問と回答一覧

 本ページは、iQUAVISユーザーズミーティング2024(オンライン)において、株式会社レゾナック様、および本田技研工業株式会社様のご講演について2024年6月17日から21日までにご視聴いただいた皆様より頂戴いたしましたご質問とそれに対する回答を一覧記載したものです。


(株)レゾナック様 Q&A

質問 回答
差し支えなければ、要件と要素の
・全ブロック数と
・総結線数を教えていただきたいです。
projectごとに数が異なり、project数が製品および工程数となってしまうので全体はお答えできません。基本の1000~3000ノードに対して、projectに合わせて追加していく形をとっています。
ツールや手法を使う事について無理に強要するのではなく,いかに効果をうまく伝えるかという部分を意識していますが、小規模のチーム内では共感を得られても,なかなかそこから外へ拡大するのが難しい状況です。御社の取り組みのなかで,そういった難しさをどのように解決してきたか,実際のご経験を踏まえてご教授頂けると幸いです。 弊社の取り組みはボトムアップで始めたものなのですが、推進担当者だけの知識では不足で、部門全体としての知見が必要だという見解に至り、知識者のところに頭を下げてお願いベースで進めてきました。そして、取り組みについて必要だ、何か良さそう。といった雰囲気が育ってきたところで、トップダウンでも号令をかけてもらおうと考えております。
技術ばらしや論理式・統計制御モデルの粒度は、どのようにして決定されましたでしょうか?(iQUAVIS上でそのまま計算できるレベルまで落とし込まれたのか、概要のみを記して詳細は他データベースを参照する形にされたのか) 全体の流れを理解したスキルパーソンもいましたが、電通総研のメンバーから知見をもらったりしながらデータ構造を決定していきました。モデルの粒度については、まずは各担当者の思いつく範囲で細かく書いてみよう、という所から始めるようにしており、1Dツールなどについても必要だと思われる部分だけ連携するようにしています。iQUAVISを情報のハブとして、関連ツール等の情報はリンクを張るような使い方です。
使用工程ばらし、メカニズムばらし、製造工程ばらしをされたとのことでしたが、どのようにデータ間を紐づけていったのでしょうか?また、ばらしの抜け漏れをなくすために工夫されたことはありますでしょうか? 取り扱っている製品群は複数あるのですが、まずデータとして何を表現するか、どう表現するかといった定義(オントロジー)についてベースのものを作っておき、あとはそれぞれの製品群で変更したり、ツリー図については作り直しをしたりしています。
データ間の紐づけについては、最初は一つ一つ有識者に確認しながら担当者がつなげていきました。ばらしの抜け漏れ防止について工夫したことは、実工程の作業内容に照らし合わせて実施するようにしました。その方が有識者は連想しやすいというのもあります。
効果測定のための定量評価やアンケートは独自で考えられたものでしょうか?それとも電通総研さんのコンサルの助言を聞きながら定めたものでしょうか? 弊社で独自に考えたものです。
今回紹介いただいたiQUAVISを利用した手法/システムでは、やはり「取りこぼしてしまう(表現できない)」ような要素はありますでしょうか?例えば、絶対に残ってしまいそうな暗黙知であったり、人の力が必ず必要な要素があると考えておりますが、有無ともし
あった場合にはどんなものか教えてください。
過去の設計経緯や上市に至らなかった検討に関わるデータや、はっきりと因果関係を現状示せていないがベテランの経験上傾向がわかっているような(工芸品職人の様な)知見です。
今回の手法を、ある部署に新たに導入していこうとした場合、一番の障壁になりそうなのはどんなことだとお考えでしょうか?
やはり心理的な障壁でしょうか?
はい、そうだと思います。ですので、まずは有志のボトムアップ活動で適用範囲・部署も小規模なところから成果や評価を小さいものでも積み重ねていき、そうした流れから使わないとマズいかも、使ったらよいことがあるらしい、という雰囲気づくりによって心理的な障壁を少しずつ低くしていっています。
iQUAVISを活用した材料のMBDを実施してフロントローディングをしていくとの話がありました。ここにおけるMBDとはどんなものを指しているかを教えていただきていです。
iQUAVISのモデルによる検討そのものをMBDととらえているのか、
iQUAVISによってまとめた知識を1Dシミュレーション等に変換したものによる検討をMBDとしたのか、どちらかとは考えています。前者、後者、どちらでもない場合その内容を可能な限りおしえていただきたいです。
弊部の取り組みではご指摘の後者の部分を拡大しつつ、現状前者の部分が多い状態です。
弊社の製品では、機能や特性について物理学で多く説明できる部分がありますので、そういった情報をiQUAVISで表現したうえで、必要な部分についてはそれを1Dシミュレーションと紐づけています。こういった取り組みを今後増やしていく予定です。
おそらく、論理モデルはiQUAVIS外で検討・作成されていると思います。iQUAVIS上でのモデルとの紐付けはどのようにされているのでしょうか。機能にリンク情報として紐付けるのでしょうか。 はい、iQUAVIS以外で検討・作成したデータについては基本的にiQUAVISの対応するモデルにリンク情報を掲載することで紐づけしています。
これまで社内展開してきたなかで工夫したことや困っていることなどありますか?また、今後の社内体制はどのようにお考えでしょうか? 弊部の例では、最初の段階ではパイロット運用チームというか、ほぼ専任のメンバーが対応しましたが、現在では専属チームは存在しておらず、当初のパイロットメンバーも複数の開発を兼任しています。担当するそれぞれの開発の中で、また有志を少しずつ増やしていくというような展開をしています。部分的に異なる製品群の担当者にも仲間を増やしている状況です。
講演で示していただいた評価項目を定量評価するには、開発がある程度進まないとできないかと思います。iQUAVIS活用後あまり日を置かずに、期中で測れるような指標は考えられなかったでしょうか? iQUAVIS活用によってどのような姿を目指すかによって変わってくると考えますが、大体長期的な活動になると思いますので短期的な評価は難しい認識です。例えば工程ばらしを実施するたびに、暗黙知から形式知への変換プロセスを参加者は実感するはずです。3ヵ月ごとに参加者に対するアンケートを実施し、定性的な効果を図るなどはいかがでしょうか。

本田技研工業(株)様 Q&A

質問 回答
差し支えなければ、要件と要素の
・全ブロック数と
・総結線数を教えていただきたいです。
詳細な数値は回答を控えさせていただきますが、二元表の縦と横に該当するブロックでそれぞれ千以上のオーダーとなり、結線数については1万を超えるレベルとなります。
車台プラットフォームのイメージを定義しておいて共通開発していくと理解しましたが、どうしても企画段階で他社が出してきたから追従しなければいけないといった事柄が生じると思います。
そのような自体に対応するために何かお考えになっていることがありますでしょうか?
プラットフォームとして固定させることが是となる機能,個別機種ごとに変化させることが是となる機能の想定が重要になると考えています
編集権限の管理において、要求の編集は実験CA、構造の編集は設計者が担当するという非常に理にかなったやり方をされていると思いましたが、このあたりの方法論は何か参考にされたものがあったのでしょうか? 方法論というよりかは、社内の組織に合わせた結果、設計部門と実験部門それぞれの編集権限を設定する形としました
また複数プロジェクトを参照と編集で組み合わせる手法については、運用開始後に現場の課題を吸い上げながら電通総研さんに相談しながら設定しました
部品の一覧を取り込んで各種要件との紐づけをやりたいと考えているのですが、どうしても開発途中となると部品一覧が変動するのでメンテナンスが大変だと考えます。メンテナンスについて何か工夫されていることなどあれば教えてください。 ご指摘の通り部品顔ぶれが変わるたびにメンテをしているので、工数が発生しています。
今後は部品粒度を上げたり、変化点ありの部品に絞った運用にしたり様々な工夫を検討しております
システム化や取組みの価値の周知が悩みになっています。そのあたりについて今後取り組まれるようなお話があったと思いましたが、現時点で何かアイデアをお持ちでしたら教えてください。 地道で一般的な対応を行っています
 ・アンケートをとり現場の課題を漏れなく抽出する
 ・アンケートの結果と改善方法は隠さずに周知する
 ・具体的な成果があがれば、それを提示する
 ・改善項目については極力定量値で提示する
 ・管理職層,担当者層 それぞれに応じた理解と周知を繰り返し行う
 ・マニュアルや動画マニュアル,FAQを充実させる
 ・現場開発者目線で行えるユーザーサポート体制を組む
本ページに関するお問い合わせ先

株式会社電通総研 iQUAVISカスタマーサクセス担当
E-mail:g-iquavis_cs@group.dentsusoken.com